変異原性自主試験データ提供
43物質の変異原性試験(昭和55年~57年)
試験概要
JETOCでは昭和55年から57年にかけて、自主的に43物質について変異原性試験を実施し、その結果は、「産業医学 第27巻 第6号 400-419ページ(タイトル:工業化学物質43種類の突然変異原性について)」において公開されています。
データの所有権はJETOCにありますが、a、b、c会員の皆様には、REACH等の登録の用途に限り、元データを無償で提供させていただきます。
なお、上記論文の内容をご覧になりたい方は、下記URLより入手可能です。
http://ci.nii.ac.jp/naid/110006644479
試験における化合物の選択
選定基準は(1)日本での年間製造量が5000トン以上、(2)変異原性試験と発がん生試験の結果が公表されていない、(3)日本での製造会社が2社以上の物質です。
物質名
1980年実施 8物質
2-Ethyl-1-hexanol、2-Propanol、2-Butanone、p-Xylene、2-Ethoxyethanol、Octadecanoic acid、Pentasodium triphosphate、Urea
1981年実施 17物質
Sodium dithionite、Iron(Ⅱ)chloride、Barium chloride、Glycerol、1-Dodecanol、Isobutyl alcohol、Pentaerythritol、Methanol、4,4'-Methylenediphenyl diisocyanate、Dodecylbenzen、Butylacetate、Oleic acid、Hexamethylenetetramine、Butane、2-Methylpropene、Ammonia、Chlorine
1982年実施 8物質
Aluminium fluoride、Copper(Ⅰ)oxide、Hexafluorosilicic acid、Hexanedioic acid、Ethylenebisoctadecanamide、Methyl acetoacetate、p-Nonyl phenol、Trichloroisocyanuric acid
1983年実施 10物質
Ammonium fluoride、Ammonium peroxodisulfate、Tetrafluoroboric acid、Cerium(IV)dioxide、4-Methyl-2-pentanol、1-Amino-2-propanol、Decanedioic acid、3-Amino-6-chlorotoluene-4-sulfonic acid、3-Hydroxy-2-naphthoic acid、Tetranlethylenesulfone
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試験結果
微生物を用いた変異原性試験の結果は、4,4'-Methylenediphenyl diisocyanateとHexamethylenetetramineを除いては陰性でした。さらに、この2物質についてはマウスを用いたin vivo小核試験を実施し、陰性結果を得ています。
試験内容
微生物を用いた変異原性試験
試験機関: 慈恵医大 公衆衛生学教室
試験方法: 労働安全法「微生物を用いる変異原性試験の具体的手法」
GLP: 非GLP試験
in vivo小核試験
試験機関: (株)三菱化成安全化学研究所
GLP: 非GLP試験
報告書等
微生物を用いた変異原性試験の報告書は、化合物毎の報告書となっています。またin vivo小核試験は2化合物をまとめた報告書となっています。
これらの結果をまとめて、以下のJETOCの情報B別冊として発行。なお、図表等の内容は個々の報告書と同じです。
内容は個々の報告書と同じです。
•情報B別冊No.1 「変異原性自主試験結果報告書」 昭和56年8月
•情報B別冊No.2 「変異原性自主試験結果報告書」 昭和57年8月
•情報B別冊No.3 「変異原性自主試験結果報告書」 昭和58年12月
また、結果を「産業医学 第27巻 第6号 400-419ページ」に投稿しています。
約30年前のことであり、報告書の原報は見あたりません。
微生物を用いた変異原性試験については、各化合物の報告書と生データのそれぞれの写しを入手しました。ただし、Butane、2-Methylpropene、Ammonia、Chlorineの4物質については入手できませんでした。また、in vivo小核試験については、報告書の写しを入手しました。