中国における化学物質管理は、多くの法規が様々な部門により管理されているため全体を把握することが難しく、また、ラベルへの貼付等が要求される危険化学品の一企一品一コードの政策等、地方ごとに遵守が必要な独自のルールがあるものもあり、注視及び理解すべき事項が非常に多岐にわたっている。

　2024年は、《危険化学品安全法》が初回審議に入ること、そして《生態環境法典》草案の審議予定であることが全国人民代表大会常務委員会立法業務計画により明らかとなった。これらに関係する法体系が現行から今後大きく変わることが見込まれる状況ではあるが、本講習会では、危険化学品や新化学物質、標示（ラベル）・化学品安全技術説明書（SDS）等の化学物質管理の分野別の現行の法規等についての解説のほか、危険化学品の一企一品一コード等の最新の情報も含めた紹介を行っている。中国における化学物質管理の法規には理解しにくい用語も多く含まれるが、フロー等の図表も用いて新たに中国の担当になられた方にも理解しやすくなるよう配慮した。本講習会は通関手続き等の実務的な説明は含めていないが、中国への化学品の輸出や事業活動の際に役立てば幸いである。

【内容】
　1. 中国化学品管理法体系の概要（約10分）
　2. 工業化学品管理の概要（約1時間10分）
　3. 新化学物質管理の概要（約30分）
　4. 有毒化学品等管理の概要（約10分）
　5. 輸出入管理の概要（約10分）
　6. 労働安全管理（約5分）
　7. 化学品のラベル・SDSの概要（約10分）