特別資料No.541 世界の新規化学物質届出制度(第14版)
2023年11月発行
資料内容
現在、以下に示す世界の16の国・地域で、新規化学物質の届出制度が施行中/準備中である。
・米国 ・カナダ ・EU(英国)* ・トルコ* ・スイス ・オーストラリア
・ニュージーランド ・フィリピン ・韓国 ・中国 ・台湾 ・日本
・ベトナム** ・コロンビア** ・チリ** ・EAEU**
(*注:EU、トルコは既存、新規の区別をなくした特定の物質全てを登録又は届出する制度。なお、英国はEUを離脱したが、一部地域がEU法規準拠であり、制度的にほぼ同じであるEUに含めておく。)
(**注:実際の新規化学物質届出制度は準備中である。ベトナム、コロンビア、チリについては、現在インベントリー作成段階にある。EAEUについては、化学物質の登録/届出制度が制定されているが、必要な下位法規が制定されていないことで、2021年6月発効予定は未だ遅延された状態にある。)
新規化学物質の届出制度が施行中の上記12の国・地域で製造又は輸入しようとする場合、基本的に事前の届出が要求される。しかし、これらの制度は国・地域により異なり、整合性がとられたものとなっていないのが実情である。更に、この1~2年の間に、上記12の国・地域の新規化学物質届出制度に以下のような変化が現れており、世界の多くの国において種々の法の制定や改正の動きがある。
・米国では、製造前届出(PMN)等における企業秘密情報(CBI)規則を新設(2023年6月7日)
・カナダでは、1999年環境保護法(CEPA1999)の約20年ぶりの大幅修正(2023年6月13日)、GHS改訂5版から改訂7版に準拠するための危険有害性製品規則の修正(2023年1月4日)
・EUでは、物質及び混合物の分類、表示及び包装(CLP)規則に6つの新しいハザードクラス及びクライテリアを追加する修正(2023年3月31日)
・英国では、EU-REACH登録化学品を英国登録に移行するための追加情報の登録期限を3年間再延長する修正(2023年6月28日)
・スイスでは、既存物質の定義を変更する修正(2022年4月7日)
・オーストラリアでは、10kg以下の導入に対する規定を追加(2022年11月15日)
このため、新規化学物質を製造又は輸出する場合には、このような変化を含めて関係各国・地域の制度を良く理解して対処する必要がある。
本資料は、新規化学物質の届出制度が実施中の上記12の国・地域にベトナムを加えて、1冊にまとめたものである。ただし、本資料は届出実務を行うためのマニュアル本ではない。実際の届出等に際しては、各国の法律及び規則の十分な理解が必要であるため、本資料で紹介する各国・地域ごとの特別資料を活用するとともに所管当局が公表した手引等を確認して頂きたい。
本資料が化学品関連業務を担当される方々にとって役立てば幸いである。
- お勧め商品