特別資料No.492 ドイツ連邦環境局(UBA)REACH:PMT/vPvM物質の特定及び評価の手引及び方法の改善最終レポート
2021年2月発行(会員価格15,000:非会員価格38,000)
資料内容
2019年7月、欧州において、2,3,3,3-テトラフルオロ-2-(ヘプタフルオロプロポキシ)プロピオン酸、その塩及び酸ハロゲン化物(あらゆるそれらの個々の異性体及びその組み合わせを含む)(HFPO-DA)がREACHの高懸念物質(SVHCs)と特定され、候補物質リストに収載されました。HFPO-DAは、その極めて高い難分解性、水中での移動性、長距離移動の可能性、植物中の蓄積性並びに人健康及び環境に対して観察される影響により、環境を通して野生生物及び人における影響を引き起こす高い可能性を持つと認められました(情報A 2019年9月号p.77)。
このような物質の特性は、難分解性、移動性及び毒性(PMT)及び極めて難分解性で高い移動性(vPvM)として特徴付けられ、飲料水源の汚染源となる可能性が高いことより、ドイツ連邦環境局(UBA)がそれらの制限を目的にクライテリアを提案しています。
先のHFPO-DAは、PMT/vPvMとして候補物質に収載された最初の物質となりますが、その後、2020年1月には、ペルフルオロブタンスルホン酸及びその塩類がその2例目として候補物質に収載されました(情報A 2020年3月号p.34、情報B 2020年2月号p.23)。これらの動きからも分かるように、今後、PMT/vPvMとして規制を受ける物質が増えていくことが想定されます。
ドイツ連邦環境局(UBA)は、2019年に「REACH:PMT/vPvM物質の特定及び評価の手引及び方法の改善」と題したレポートを公表しており、その中でPMT/vPvMのクライテリア、及びアセスメントの方法を具体的に述べるとともに、2017年5月時点でREACH登録された物質についてのアセスメント結果を示しています。本文書の内容が、PMT/vPvMの概念を理解し、今後規制されていく可能性のある物質を知る上で皆様のお役に立つと考え、翻訳を提供させて頂くこととしました。
本翻訳文は、UBAによって公表された原文の非公式な翻訳であり、原文は以下のウェブサイトにて無料にて入手できます(https://www.umweltbundesamt.de/sites/default/files/medien/1410/
publikationen/2019-11-29_texte_126-2019_reach-pmt.pdf)。翻訳はJETOCが行っており、UBAによる内容の確認は受けておりません。翻訳に関する全ての質問及びコメントについては、JETOCが対応させていただきます。
尚、PMT/vPvMについては本文書と共に、UBAのポジションペーパー「飲料水源の保護」(情報B 2019年7、8月号の特集記事)も参考になりますのでご参照頂ければ幸いです
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