特別資料No.458 タイ 有害物質管理関連法規集(第5版)

2019年7月発行

資料内容

タイの化学物質管理の法規類としては、主に有害物質の管理を規定した「仏歴2535年(1992年)有害物質法」、職場の安全・衛生・環境等を含めた労働者の保護を規定した「仏歴2554年(2011年)労働安全・衛生・環境保護法」及びそれらの下位規定類がある。それらの法規により、有害物質の定義、分類、表示、SDS、その他種々の管理等について規定されている。一方、化審法のような新規化学物質届出制度は現時点では存在しない。

特に有害物質法は、その中で、有害物質が分類・定義され、法規制の対象になる有害物質リストが定められ、製造、輸出入、所有等の管理及び有害物質の毒性に応じての管理が規定され、またSDSについても規定され、タイにおける化学物質管理の基本になるものになっている。また、この有害物質法は、1992年に制定されて以来3回の改訂がなされているが、それを運用する下位規定には更に多くの改訂がなされている。

本特別資料は、有害物質法及び一般工業化学品を所管する工業省所管の関連下位規定の主なものを翻訳し、有害物質法の全体像を紹介したものである。このうち有害物質リストについては、1995年に制定されて以降、2003年と2013年の2度全面改訂されている。最新版は2013年の全面改訂リストを2017年に改訂した第4版であり、JETOCで整理して一覧表にしたものを掲載した。なお、第2版において、10種の特性に基づく規制物質がリスト5.6として新たに導入されており、これに関する一連の告示と参考的な資料についても掲載した。

分類、表示及びSDSについては、有害物質法の第4条で10の分類が規定され、下位規定である有害物質の登録に関する「工業省告示:仏歴2552年(2009年)」で、SDSに関する規定が含まれているほか、2012年に工業事業局所管の有害物質に対して、GHSを全面的に導入した包括的な分類、表示及びSDSに関する「工業省告示:仏歴2555年(2012年)」が規定された。また、労働安全・衛生・環境保護法の下位法規において、有害化学品(有害物質)を扱う場合に、雇用者がそれに対してすべき表示やSDSについて規定しているので、新たに掲載した。

工業事業局は、輸入業者のために2009年5月付けで有害物質輸入マニュアルを作成し、工業省有害物質管理局のウェブサイト(http://eis.diw.go.th/haz/Doc/ManualImport.pdf)に掲載している。このマニュアルについても関連部分を紹介するが、参照している有害物質リストが改訂されている等で現行と整合しない部分もあるが、解説と合わせて参考にしていただきたい。同様に参考のため、有害物質の輸入のための閲覧及び運用手順も掲載した。

本資料が、タイへの化学物質の輸出及びタイでの化学物質取扱い業務に関係する方々に役立てば幸いである。

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